2021/03/08 23:28

大昔、アメリカ発祥のペットロックというものがありました。

ただの石をペットにするという荒唐無稽な話ですが、

何を隠そう子供の頃の私も持っていました(笑)

ただの石に感情移入して、ペットであると見立てて愛でる…

詐欺まがいとも解釈できるようなこの商品ですが

日本ではタカラトミーの前身、トミーが販売していました。

おもちゃであるというのが落とし所だったと思われます。


長い間そのことを忘れていましたが、

最近Twitterでペットロックに関する記述を見て

なんだこの名前、懐かしい感じがする…と思って調べてみると

ペットロックはある時期ヒットし、意外にも人々の心にひびく商品だったようです。


私が石に紙を貼るという作品を作りはじめたのは2015年頃です。

もともと紙もの好きで、新聞を細かくちぎってペーパーマッシュしたり

デコパージュしたりしていました。

石に紙を貼り付けて作品にするコンセプトについてはまた詳しく書きますが、

実際の作業の中で、徐々に石が愛おしくなっていくということに気づきました。


紙が浮いてこないように、

貼っているのが自然な表面に

石と紙が一体化するように

丁寧に作業し時々握って全体を眺めて確かめます。


文字通り手をかけるということです。

育てるということでもあります。


そうやって、ある人のある1日をモノとして固めて保存する。

机の上や、棚などに置いて時々眺め存在を確認する。

絵画作品よりもパーソナルで自分に近いもの。


オーダー後じっくり制作して行きますので多少お時間をいただきますが、

いざという時には保身用にもなる(笑)この作品に興味を持っていただいた方は

ぜひお問い合わせください。